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ライフェル駒川


「建築と家具の境界」

高齢者の方々が日々集い、くつろぐ場所。彼らは繰り返される日々の中で、その場所で起こる僅かな変化を楽しみに暮らしてい る。しかし身体が動かしづらくなり、ほとんど椅子に座り机に向かうことが年々増える。つまり、椅子に座るという行為の中に 日々の楽しみを発露しなければならない。ところでこの施設に住む高齢者の方へのヒアリング調査によると、高齢者が使ってい る家具のほとんどが適切な高さで使用されていない。そこで、建築〜家具を徹底的にデザインすることを試みた。可動ではなく 一定量の「造付」の家具を設けることでそこに愛着が生まれる。床から家具が生えているかのように各エリアで家具を据え付け、 さらに椅子や机の高さにバリエーションを与えることであたかも洞窟のような空間が生まれそれぞれの高齢者に合ったそれぞれ の「住処」が生まれる。

すべて可動式の家具ではなく固定式の家具も設けることにより、逆に人が場に拘束され、愛着がわく。

ライフェル駒川

Architect : Hirai Ryosuke
Client : 社会福祉法人 浪速松楓会
Built : May,2017
Location : Osaka
Web : http://www.jukouen.com/lifewell.html

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